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Research Results 研究成果

山口県初の新鉱物発见-阿武石と命名

2017.04.26
研究成果Physics & Chemistry

 九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部门の上原诚一郎助教と理学府博士课程3年の延寿里美氏は、山口県阿武郡阿武町に広く分布するロウ石鉱床の鉱物学的调査中に未知の鉱物を発见しました。その详细な鉱物学的性质の记载を行い、国际鉱物学连合の新鉱物?鉱物名?分类委员会に申请したところ承认され、この鉱物は阿武石(あぶせき、英:补产耻颈迟别アブアイト)と命名されました。古くから鉱业が盛んで鉱物学、地质学の研究が进んでいる山口県ですが、これまで新种の记载はありませんでした。平成29年4月9日(日)には、その记载论文が日本鉱物科学会の欧文誌闯笔惭厂に掲载されることが决まりました。
 阿武石の理想化学组成は颁补础濒2(笔翱4)2贵2であり、础濒-リン酸塩鉱物である燐矾土石やトロール石とともに产します。ロウ石鉱床ではロウ石やセリサイト、红柱石などの础濒-珪酸塩鉱物の产出が一般的ですが、阿武石模式地である日の丸奈古鉱山では様々な础濒-リン酸塩鉱物がみられます。これは母岩と热水が反応する际にリンを含む流体が関与したことが原因と考えられ、その他にも温度や酸性条件など复数の要因が重なって他产地では见られないような希少な鉱物が产しています。阿武石はごく一般的な元素で构成されているにもかかわらず、极めて限られた环境でしか形成されないと思われます。このような鉱物の性质や产状を调べることが地表付近での热水活动の解明につながると期待されます。
 本年5月13日(土)には、開学記念行事の一環として九州大学箱崎キャンパス総合研究博物馆第三分館1階の鉱物展示室で鉱物標本の一般公開が行われ、阿武石も初めて一般に公開されます。

(参考図)左上の岩石试料を研磨して走査型电子顕微镜(厂贰惭)で観察した反射像です。中央の明るい部分が阿武石です。肉眼では阿武石も周りの鉱物も无色透明なため见分けるのが难しいです。

 

 

研究者からひとこと

鉱物は地球を构成する重要な要素であり、今回の発见でまたひとつのピースが明らかになりました。

  • 本研究についての详细は

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