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Research Results 研究成果

有害环境化学物质ビスフェノール类の作用机构を解明

~エストロゲン受容体α型には活性化剤としてβ型には阻害剤として作用~ 2021.10.06
研究成果Physics & Chemistry

 有害环境化学物质として知られる环境ホルモンは、主に女性ホルモン?エストロゲンの受容体に结合してホルモンの働きを撹乱すると考えられています。有机环境化学物质として知られるプラスチック原料のビスフェノールAも、エストロゲン受容体に弱く结合します。私たち研究グループは、これまでに、ビスフェノールAよりもエストロゲン受容体に强く结合する、ビスフェノール础贵や颁を报告していました。これらは、2つあるエストロゲン受容体のうち、α型を活性化し、β型を阻害します。しかし、その理由は不明でした。
 九州大学大学院理学研究院の松岛綾美准教授の研究ク?ルーフ?は、米国ソーク研究所のロナルド?エバンス教授らとの共同研究により、有害环境化学物质として知られるビスフェノール础贵や颁が、女性ホルモン?エストロゲンの受容体α型を活性化し、β型を阻害するメカニズムを明らかにしました。
 今回、コンピュータを用いたドッキングシミュレーションにより、ビスフェノール础贵や颁は、エストロゲン受容体β型が転写作用を発挥するときに结合する転写因子の结合を阻害する、転写因子结合阻害剤であると予测しました。そこで変异体を用いた実験などを行い、これらの化合物が、転写因子结合阻害剤として働くことを明らかにしました。环境ホルモンであるビスフェノール类が复雑な作用を示すことを里付ける、これまでにない知见です。このメカニズムを利用したエストロゲン受容体β型に特异的な阻害薬の开発にも繋がると期待されます。
 本研究は、JSPS科研費(JP20H00635、JP18KK0320)なと?の支援を受けて実施しました。本成果は、令和3年9月6日(月)(日本時間)に米国生化学?分子生物学会の学術雑誌「Journal of Biological Chemistry」にオンライン掲載されました。(DOI: 10.1016/j.jbc.2021.101173)

エストロゲン受容体β型とビスフェノール颁の结合モデル

(左)緑色のエストロゲン受容体β型の通常の化合物结合部位(灰色)と新しい结合部位(マゼンタ)。
(右)受容体の新しい结合部位に存在するビスフェノール颁(水色)

研究者からひとこと
私たちは、大学の理学研究院で基础研究をしています。基础研究は、ヒトが持つ纯粋な好奇心に基づいて始まることも多く、世の中でどのように役立つか、わかりにくいときもあります。しかし、このような基础研究から生まれた意外な発见が、将来、きっと环境に优しい材料や、新たなメカニズムの薬の开発などに繋がると信じて、黙々と研究を続けています。

论文情报

タイトル:
着者名:
Masaki Iwamoto, Takahiro Masuya, Mari Hosose, Koki Tagawa, Tomoka Ishibashi, Eiji Yoshihara, Michael Downes, Ronald M Evans, Ayami Matsushima 
掲载誌:
Journal of Biological Chemistry
顿翱滨:
10.1016/箩.箩产肠.2021.101173 

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