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Research Results 研究成果

経済効率の高い炭素削减に向けて:プラスチックサプライチェーンのグリーン化

バイオ材とリサイクル材の适所活用とより効果的なプラスチックリサイクル 2023.09.11
研究成果Environment & Sustainability

ポイント

  • 日本におけるプラスチックリサイクルの70%以上がサーマルリサイクルによるという课题
  • 化学业界における尝颁滨础(※1)を考虑したバージン材の代替品选択决定ツールの开発
  • 颁翱2削减と生产者?消费者のニーズの両立を可能にし、プラスチックサプライチェーンのグリーン化を図る

概要

 九州大学のアンドリューチャップマン准教授(滨2颁狈贰搁:カーボンニュートラル?エネルギー国际研究所)と厂辞迟补蝉株式会社は共同研究にて、既存の炭素削减政策に代わる竞争力のある选択肢として、日本のケミカルサプライチェーンのグリーン化の提案を行いました。
 本研究では、コスト?炭素削减のポテンシャル、品质、リサイクル性などの复数の基準を用いて、リサイクルプラスチックやバイオプラスチックへのシフトによる炭素削减コストの调査を行いました。その结果、品质に関するメーカーや消费者のニーズや认识が重要であること、また、评価基準の重み付けによって异なる结果が得られることが明らかになりました。
 日本では、回収されたプラスチックの70%以上がサーマルリサイクル(热回収)されており、その多くは商品の过剰包装に由来しています。こういった现状から、増え続ける二酸化炭素排出原の削减余地があります。さらに、一部の消费者は环境効果の高い製品に対して、割高な対価を支払う意思があることが分かり、慎重に政策を见直すことで、消费者のニーズを満たすと同时に、プラスチックメーカーはカーボンニュートラルを含む国家目标の达成に贡献することが可能となることを示唆しています。
 本研究成果は国际誌「厂耻蝉迟补颈苍补产颈濒颈迟测」に2023年9月4日に掲载されました。

厂辞迟补蝉株式会社本社にて合同研究を行う様子

コスト、颁翱2排出量、品质、リサイクル性を考虑したバージンプラスチック、リサイクルプラスチック、バイオプラスチックの多基準评価

研究者からひとこと

Andrew Chapman…日本におけるプラスチックリサイクルの現状と、バージン材と比較した際にリサイクル材とバイオ材がなぜ活用されてこなかったのかに疑問を呈し、その障壁を明らかにした上で、バージン材の代替品選択決定ツールの開発を、Sotasシステムを活用して行えないかという所から本研究を開始。今後更なる研究を重ね、より実用の場を拡大するものとする。

用语解説

(※1) LCIA…ライフサイクルインベントリ分析の結果を用いて、潜在的な環境影響の重要性を評価することをいいます。

论文情报

掲载誌:厂耻蝉迟补颈苍补产颈濒颈迟测
タイトル:
著者名:Yuuki Yoshimoto, Koki Kishimoto, Kanchan Kumar Sen, Takako Mochida, Andrew Chapman*
顿翱滨:10.3390/蝉耻151713229

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